中杉弘

あおきかずま 著「中杉弘の驚異の催眠霊気功―ルポ催眠神秘会探訪 医者で治らぬ病気を治す!!」(日経企画出版局;星雲社〔発売〕、1994年4月29日 出版)

中杉弘 著「改訂版 催眠術の神秘」(日経企画出版局;星雲社〔発売〕、1993年4月29日 初版第1刷)より

S.16.9.5日生れ。横浜市出身。子供の頃より仏教に興味を持ち、超能力催眠術を研究。工学院応用化学科を卒業後(株)日電酸(現サンポール)研究部にて新商品の開発に従事。
後独立。現在、神理統一教会会長 催眠神秘会会長、正理研究会会長。宗教法人昭和院代表役員(株)日経企画社長。大僧正、著書に「催眠蓮華密教の秘法」「日本人の使命」「不道徳催眠術講座」、「般若心経の大予言」「信仰哲学入門」など多数。現在も真の救いを与えるべく後輩の育成にあたっている。

改訂版にあたり
(略)
古来、宗教と催眠現象は表裏一体の関係にあるわけですが、私が平成5年1月14日テレビ朝日の『マグニチュード10』に出演し発言したように、催眠術と知って行う催眠術は害などはなく、むしろ本当に危険なのは宗教の仮面をかぶった催眠術なのです。私のみるところ何百万という巨額な献金が単なる催眠現象の為に支払われているのをみて、大変に腹立たしく思う毎日であります。
(略)
平成5年3月1日 中杉 弘

中杉弘 著「信仰哲学入門―ニセ仏教「幸福の科学」を斬る!邪教オーム真理教を斬る!」(日経企画出版局;星雲社〔発売〕、1991年11月19日 初版第1刷)より

S.16.9.5日生れ。
横浜市出身。工学院応用化学科卒。
(株)サンポール研究部にて研究開発に従事。心理学、宗教、催眠術、仏教、武道に興味をもち独立。現在、催眠神秘会々長、正理研究会主牢。宗教団体神理統一教会々長、(株)日経企画代表取締役。著書「催眠術の神秘」「催眠蓮華密教の秘伝」「日本人の使命」「般若心経の大予言」VTRに「生命の実相を語るI・II」「催眠技術心経講義」など多数

《巻末の広告(抜粋)》
UFO原理と宇宙文明
定価1,300円 送料300円
文明評論家、太田竜先生によるUFO原理が初めてやさしく解明されました。21世紀の科学の方向が示され、この原理の応用によって人類はUFOを作る事ができる。UFOファン必読の書が全国書店より6月15日発売になります。ぜひお近くの書店でお申込み下さい。

不道徳催眠術講座
モテモテの為の恋愛催眠術
強くなる為の武道催眠術
時代は今催眠術だ!
定価1,000円(本体971円)
本書は催眠術の世界的権威である中杉 弘が、知的にユーモアをまじえ、現代の老若男女に贈る世界初の実践的催眠術講座である。

催眠蓮華密教の秘法
─神は「神理統一経」を人類に与えた─
ついに世界唯一の神が出現した
催眠神秘会会長 中杉 弘著
P294 定価2200円(本体2136円) 送料300円
ついに人類の救世主が降臨した!昭和63年12月12日、いつものように催眠蓮華密教を行じていた深夜4時、凡人中杉 弘に天からの大音響と共に光が現れ、神の声が天上から聞こえ、右手が鉛筆をつかむと無意識状態で神の声が自動筆記されたのが「神理統一経」である。この日を一期として凡人中杉 弘は終わりを告げ、神の伝道者として蘇生したのです。神は中杉 弘に不可思議なる力を同時に与えました。病人を治す神手法・未来を見通す予言力・運命を見通す力・過去世と未来世を見る法力などです。神から与えられた「神理統一経」は信ずる者に神の神通力を与え、人生を成功させ、病気を治し、超能力さえもつけさせます。神は人類に救済の経を授けられたのです。第三部は神と接神した中杉 弘の行じた催眠蓮華密教について語り、全ての人が仏陀となる修行のプロセスを明かし、第四部で神の声としての神理統一経が全文発表され、その意味が詳しく解説されます。

「Title」(文藝春秋、2000年12月号)より

有名ラーメンチェーンと“カルト右翼”の奇妙な関係(田中康男)

「新潮45」(2002年6月号)

シリーズ 現代のカルト…第五回 宗教法人売買(藤田庄市)より

宗教ブローカー
さてこの願成寺騒動に登場してきた人物の中で、その名が宗教界でよく知られている人物がいる。彼は宗教ブローカーとして知られた人物だった。かつて「宗教法人売ります」のファックスを不動産屋や寺院に流して、テレビや新聞などに登場したことがあり、またオウム真理教(現アレフ)が宗教法人を買いに来た(断ったという)ことでも知られている。「宗教法人売ります」のファックスはちょうどこの願成寺騒動の始め頃、つまりは華蔵院の買い手を探している時に流されたものだった。
「仏教での悟りを得ている」と語る黒須氏は60歳。若い頃は創価学会の活動に打ち込み、戸田城聖二代会長の弟子だった石田次男のもとに通って仏法を学んだという。自身の経営する出版社から中杉弘名義で『法華教入門』などの著作も出している。
学会活動をやめたあと、神理統一教会、正理研究会、フェニックス21といった新宗教を主宰し、また催眠神秘会会長の肩書きもある。黒須氏が言う。
「僕は宗教一筋なんだ。25年くらい前から10年ほど、自分のやっている宗教団体を宗教法人として認証してくれと、都庁に通った。でも借地で始めたから認証がおりないんだ。財産を作ってから来てくれ、ということ。都内で土地を買って建物作って、現在でいうと3億くらいは必要だよ。宗教活動の内容に関しては全く関知せず、財産のことを言う。宗教は精神運動だろ、財産じゃないだろ。こんなシステムがあるか、と頭に来たんだ」
そこで願成寺の騒動になるわけだが、「宗教法人法という法律がおかしいと一石を投じたんだ。売ります、というファックスを流したのも宗教法人法の欠点を顕にしてやりたかったからなんだ」
と、語るのである。
願成寺騒動では最終的に黒須氏のもとに宗教法人は渡っていない。というか、黒須氏は途中から手を引いた格好になっている。実のところそれは彼が別の宗教法人を手に入れたからだった。
宝栄山妙法寺というのがその宗教法人で、登記上は世田谷区、代表役員は平成5年から黒須英治となっている。
登記上の住所にあるのはごく普通の民家だ。ちなみに表札には妙法寺とも黒須とも書かれていない。
その住人に話を聞くと、かつてここに住んでいた内田正作という人物が日蓮宗系の霊能者で、この場所を寺として宗教活動を営んでいたという。その人物の死後、信者だった現在の住人が代表役員になったものの、自身が専従の宗教者ではないので、昭和62年に包括宗教団体(非法人)「久遠妙法」に返上したという。
だが、オウム事件で黒須氏の名が出てマスコミがここへ押しかけてきた。そこで初めて登記上、まだここに宗教団体があり、住所となっていることを知ったという。
つまり妙法寺の登記は抹消されることなく、人手に渡ったのである。
登記を見ていくと、その後代表役員になったのは、日蓮宗僧侶の道岡日紀氏だ。自分の寺がなかった道岡氏は「縁あって」妙法寺の住職となったというが、「金銭のやり取りはなかった。しかしすぐ騙されたと気づいた。土地もあるといわれていたけれど、当の場所は借地で家には人が住んでいる。実体のないカラの宗教法人を抱っこさせられた」
妙法寺は昭和29年に都から認証されている。道岡氏はその杜撰な認証の「犠牲者だと思う」というのである。
そしてその後、道岡氏から黒須氏に「無償で」この法人は譲られた。黒須氏は中野区の雑居ビルに宝栄山妙法寺の看板を掲げ活動を始めたが、いま、ビルにその表示はない。かわりにあるのは「IOND大学日本校」なる馴染みのない学校名である。これは黒須氏の事業の一つだ。
実際のところ、妙法寺にはいま施設というべきものはない。黒須氏によれば岐阜に1万2000坪の土地を購入しているというが、具体的にどう展開するのか計画は不明だし、こうして譲渡された法人の住所変更がすんなり通る目算も立っていない。
もっとも宗教活動自体は続けているのだと黒須氏はいう。
「それが日本平和神軍だ」
日本平和神軍のホームページを見てみる。そのトップの頁には若い女性の顔があり、その下には平和神軍三大目標として「尊王開国の志士たれ」「世界平和の闘士たれ」「人類幸福の導師たれ」の言葉が掲げられ、次の頁には軍服に身を包み敬礼しながら隊列をなして進む平和神軍の写真やら日本刀をもつ人物の写真やらが仰々しく載せてある。
建軍の目的の項目に「日本精神の体得と練磨、そのために肉体と精神の訓練をおこなう。日本の未来を担う、間接侵略から日本を守る思想将校の養成」とある。
黒須氏はこの団体の「総督」らしい。まるで右翼だが、
「違う。我々はスピリットオンリーだ。政治活動をしないのだから右翼ではない。日本人の知らない哲学を教える。神は伊勢神宮、仏は宝栄山妙法寺でいく」
と、黒須氏は意気軒昂である。
取材の過程で神奈川県の三浦半島に妙法寺名義の建物があることがわかった。この点について聞くと、
「宗教法人として旅館をいとなみ、資金をためる。旅館はIOND大学が借りる」
とのこと。旅館は宗教法人の収益事業として認められているが、それを自身の事業であるIOND大学に貸すというのは、税金などの面でなかなかうまいことを考えたものである。
このIOND大学、登記上は「株式会社イオンド大学教育研究所」。ハワイ州認可のアメリカの大学であることをうたい、インターネットを利用した授業を実施するとしている。内容をみるとこれがなかなか興味深く、なんと「ユーフォロジー 70単位」にあの日本テレビのUFOディレクターとして名を馳せた矢追純一氏が教授として入っている。ここでは名誉博士号などの学位を与えているが、日本の大学の学位にはならない。
ちなみにここのハワイの住所はオフィスビルの一室で、キャンパスは存在しないし、パンフレットを請求しても断ってくる、という謎めいた場所だった。
この他、ラーメンの花月食品の会長を務める黒須氏は、もはや事業家の面の方が大きい。現在も、彼は妙法寺を手ばなしていない。先の旅館の話のようにその恩恵を巧みに受けつつ、利用しているのである。宗教ブローカーとして幾多の売買を手がけてきたというイメージがあったが、それは黒須氏自身の特異なキャラクターと時代がそう見せたものだったのかもしれない。