ライト,ジョナサン・V (Wright, Jonathan V.)

ライト,ジョナサン・V 著、丸元康生 訳「ジョナサン・ライト博士の新・栄養療法」(ライフサイエンス研究所;廣済堂出版〔発売〕、1996年3月15日 初版)より

1945年、米国アラバマ州バーミンガム生まれ。ハーバード大学卒(文化人類学専攻)。ミシガン大学医学部にて医学博士号取得。1973年、ワシントン州ケントにタホマ・クリニックを開設し、病気の予防に重点をおいた栄養生化学療法を実践している。栄養生化学療法を公的、社会的に認知させることにも精力的な活動を続けており、代替療法に携わる医療家たちの精神的支柱といえる存在である。
アラン・ゲイビー医博と共同で行っている3日間の集中セミナーは、医師を対象とした栄養生化学療法のセミナーとして、他の追随を許さない水準の高さを誇る。著書に、『Book of Nutritional Therapy』と『Guide to Healing with Nutrition』がある。

日本の読者の皆様へ
丸元淑生氏と真田昭男氏は長年にわたり、健全な食生活と健康の関連について啓蒙を続けていらっしゃいます。真田氏はコム・ジャパン社、レッツリブ・ジャパン社、ライフサイエンス研究所などでの精力的なご活動で、丸元氏はテレビの人気料理番組や数々の著作でご活躍のことは、皆様ご存じの通りです。最近は、もう一人の丸元氏、淑生氏のご子息の康生氏も、文字通り世界を飛び回って食事と健康の情報を収集し、いくつもの著作を発表されていらっしゃいます。
両丸元氏と真田氏と私が等しく考えておりますのは、よりよい健康を獲得し維持していくためには、自然の法則を謙虚に学び、われわれが自然界の一員であることを認識する必要があるということです。私たちのからだは、私たちが食べたものからつくられています。人間が自然の一部であるならば、まず「自然な食事とはどのようなものか」ということから考えるべきなのは至極当然でしょう。残念なことに、日本人の一般的な食事は、年を追うごとに自然から遠ざかりつつあるようです。さらに悪いことに、不自然な食事が原因で病気にかかった場合、多くの方は食生活を自然なかたちに変えるのではなくて、「現代的な」医療に助けを求めてしまいます。
これは日本だけに限ったことではありませんが、「現代的な」医療は、やたらと特許の張り付いている、元々自然界には存在しなかった成分を用いた治療にウエイトを置きすぎています。こうした特許成分や最新の医療機器は、現在の産業文明を支えるのに不可欠の要素であり、命綱ともいえるかもしれません。しかしながら、不自然な特許まみれの成分を、われわれ人間のような自然界の一部として機能している生命体に用いようとすれば、さしたる恩恵が受けられないだけでなく、最終的には有害に働くことが多いのです。もし、私たちをつくっているものが自然界に由来する分子やエネルギーだとすれば、不自然な分子やエネルギーを使って健康を手に入れたり維持できるなどと考えられるでしょうか? 鳥たちは、飛行機の翼で空を飛べるものでしょうか? シルクの花びらを使えば、自然な花の美しさを高めることはできるでしょうか?
両丸元氏と真田氏と私は、できないと考えています。そして、不自然な食事からは健康を築けるはずがないと考えています。私たちの思いは、今あなたがお手にとっていらっしゃる本として一つのかたちになりました。この本が、日本の皆様がよりよい健康を手にするのに少しでもお役に立てば幸いです。
ジョナサン・V・ライト