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はじめに
本書は1998年(平成10年)11月26日、27日早稲田大学井深ホールで開催された「第二回意識・新医療・新エネルギー国際シンポジウム」の記録である。このシンポジウムは第二回意識・新医療・新エネルギー国際シンポジウム組織委員会が主催し、(社)日本工業技術振興協会が後援し、(株)徳間書店・ソニー・御殿山ルネッサンスが協賛して開催されたものである。
(略)
アインシュタインとベルグソン、ユング─時空統合と心身統合の関係
湯浅泰雄
哲学者。大阪大、筑波大、桜美林大名誉教授。東洋哲学、ユング心理学の観点から「気」の問題に迫る。人体科学会元会長。
著書:「The Body, Self-Cultivation, and Ki-Energy」(STATE UNIVERSITY OF NEW YORK PRESS, 1993)
1925年生まれ、現在桜美林大学国際学部教授。
無意識の探究から、東洋思想と西洋思想の結節点をさぐり、ユニークな身体論を展開してきた心理学者。
著書:『身体の宇宙性─東洋と西洋』『共時性の宇宙観─時間・生命・自然』など多数。
参考論文 気の科学 M・ランドム
(略)
4 気と日本武道
この日の午後は、シンポジウムを一休みした形で、日本武道の演武を行なった。出場した三人の師範の中には、前日発表が行われた本山博氏の気の測定の実験台になった青木宏之氏が含まれていた。(略)
レポート 気の合戦 R・メルカデ
(略)
これら外国勢にたいして日本人の全学者団をつけくわえなくてはならない。伊東俊太郎、石川光男、本山博、湯浅泰雄、角田忠信、荻野恒一、村松剛、村上和雄などの諸氏である。お名まえを書きもらしたとすれば、どうかご宥恕を。
なお、あたかも儀典長といった恰好で、一人の中心的オーガナイザーがいたことを忘れるわけにはいかない。われらが愛する首領、筑波大学教授にして新仏家、マルローの友にしてその日本語翻訳家、竹本忠雄と名乗るサムライの末裔である。
(略)
解説 ニューサイエンスの構図と波紋 湯浅泰雄
新装版に向けて
(略)
本書は1984年11月に筑波大学で開かれた「科学・技術と精神世界」と題する日仏協力シンポジウム第三日目の発表と討論、および関連の論文や報告などを集めたものである。(略)
編者を代表して 湯浅泰雄
●1925年福岡県生まれ。1949年東京大学文学部(倫理学科)卒業。1954年東京大学経済学部卒業。文学博士・経済学修士。山梨大学教授・大阪大学教授・筑波大学教授をへて、現在、桜美林大学国際学部教授。この間、インドネシア大学・北京外国語学院日本学センターの客員教授を務める。
●主要著書 『近代日本の哲学と実存思想』(創文社)、『経済人のモラル』(塙書房)
『身体論─東洋的心身観と現代』(講談社学術文庫)
『ユングとキリスト教』『ユングとヨーロッパ精神』『ユングと東洋』2巻(人文書院)
『日本人の宗教意識』『東洋文化の深層』『宗教経験と深層心理』(名著刊行会)
『和辻哲郎─近代日本哲学の運命』(ミネルヴァ書房)
『気・修行・身体』(平河出版社)
“The Body: Towards an Eastern Mind-body Theory”, New York State University Press.
“Science and Comparative Philosophy”, J. E. Brill, Leiden.
注:参考文献
(略)
気功の実際については多くの本が出ているので、以下には、筆者が知己を得ている著者の方々のものを記しておくにとどめる。
帯津良一『健康革命』1989、現代書林。
同『ガンに勝つ<食・息・動・考>強健法』1987、講談社。
勝田正泰『気をめぐる冒険』1989、柏樹社。
仲里誠毅・吉宮照詞『気功健身法』1990、講談社。
星野稔・津村喬『団説気功法』1984、柏樹社。
津村喬『気功宇宙』1989、星雲社。
津村喬『気功への道』1990、創元社。
星野稔編『気功学の未来へ─焦国瑞対談集』1990、創元社。
福岡明『これで歯医者はこわくない』1981、創芸社。
同『歯の悩みこれで解消Q&A』1988、創芸社。
遠藤周作『心の海を探る』1990、プレジデント社。
あとがき─謝辞
日本放送出版協会の辻一三氏から「気」についての執筆を依頼されたのは、三年ばかり前のことである。「気」に対する関心はこのころから一般にひろまっていたようである。当時私は、中国と日本の間で「気」に関するシンポジウムを開く準備に忙しかった。この会議はそれから半年ほど後に開催されたが、その頃から日中両国の気功関係者との交流がふえ、新しい情報が次々に入ってきた。それらを整理して、「気」についての全体像をまとめたのが本書である。
筆者が「気」の問題に関心をもつようになったのは、東洋医学について教えていただいた本山博先生のおかげである。また、故間中喜雄先生からもいろいろ御指導いただいた。東京女子医大の田中朱美氏、日本医大の品川嘉也氏、藤本健夫氏、また勝田正泰氏はじめ臨床気功医療研究会の皆様にも種々お世話になった。
気功について最初に筆者に教えて下さったのは星野稔氏である。中国との交流に当たっては、山本政則氏、宮城悟氏、吉宮照詞氏らに大変お世話になった。中国側では、中国人体科学学会理事長張震寰先生、航天医学工程研究所の陳信教授、北京中医学院の王■生教授らにお礼を申上げておきたい。
(1990年暮)
■はさんずいに戸
大正14年福岡生まれ。昭和24年東京大学文学部卒業。昭和29年東京大学経済学部卒業。昭和31年経済学修士。昭和48年文学博士。
現在大阪大学文学部教授(日本学担当)
主要著書 『近代日本の哲学と実存思想』(創文社)、『神々の誕生』(以文社)、編著『人と思想・和辻哲郎』(三一書房)
第三章 東洋的身心論の現代的意義
2 形而上学と身心論
(4)超感覚的認知の問題
(略)ラインは感覚的手段を介しない認識を「超感覚的知覚」 extra-sensory-perception (ESP)と名づけている。この外に彼は、精神力動現象とか念力 psycho-kinesis (PK)とよばれる現象についても実験を行なった。これは、思念の集中が物理的効果をひき起こし得るかどうかという研究で、サイコロその他の道具を用いるものである。(近年は電流や素粒子まで用いられている。)ESPの存在については、今日では学問的証明は既に完了したものと見なされているが、PKについてはなお証明が不十分とみなす専門家もいるようである。
(略)
あとがき
(略)
近代日本哲学の身体観についてとりあげた第一章は、インド哲学の玉城康四郎先生の御好意で参加した「仏教思想の比較思想論的研究」という研究グループでの報告に手を加えてものである。先生からは折にふれて心のこもる御鞭撻をいただいている。また宗教心理学研究所の本山博先生からは、医学的問題や修行の実際について何くれとなく教えていただいた。先生を通じて心理学者や医学者の方々に接し得たことも、筆者にとってはありがたいことであった。この機会に、両先生の平素の御厚意に感謝申し上げておきたい。
昭和52年春 著者